給料日前の節約でお祝い

息子が産まれてから100日、思い出せば早いものでした。
わたしが仕事を辞め、専業主婦になり、わずかな貯金で食費だけ出し、なんとかやり繰りしていた貧乏夫婦に子ひとり、の時代でした。
今日は愛する息子の百日祝いの日。然し、こんなタイミングで給料日前でお金がない!
お祝い膳の仕出し弁当なんてあまりに高くて買えません。
こんなときこそ、専業主婦の腕の見せ所ですよね!普段から鍛えられた節約メシ、舐めるなよー!とほくそ笑みながら、わたしは息子が寝て居る間に、せっせと祝膳の準備に取り掛かりました。
使えるお金は、870円のみ。
鯛の尾頭つきに代わるものを探しました。
おっきな真鯛のアラ、頭付きが30パーセント引きで350円。
これで、アラ汁と鯛めしにします。
彩りに万能ネギに、大根を購入し、これで550円。
特売日の蒲鉾、65円でした。
煮物は自宅に普段からある材料で作ります。ストックしてある高野豆腐に干し椎茸に、特売日に大量購入し、小分けにして凍らせてあった鳥もも肉。冷凍インゲン、冷凍さといも、実家から送られた人参。
紅白なますは人参と大根で手作り。
プランターで育てているニラを刈り取り、ぬた風の酢の物を作ります。
歯固めの石をどうするか、
候補をいくつかあげ、
(実家の奄美から運んだハマユウの種、旦那手作りの陶器のカエル人形、近所の神社から石を頂く、左官屋だった義父の形見の金槌)
暫しふたりで悩んだ挙げ句、なんと、カエル人形にしました。

三匹のわたしたち家族を模したカエル人形もお椀に綺麗に盛り付け、野の花を綺麗に散らしました。
息子は不思議そうな顔で食卓を見ておりました。
この子が、ごはんに困りませんように。わたしも頑張らなくては。
そして、いつまでも、いつまでも、家族三人が幸せでいられますように。
ささやかですが、幸せな百日祝いでした。

お食い初め鯛の魚幸